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随所に歌舞伎が散りばめられた江戸風和モダン。時代に合わせたおもてなしの形。「Stay SAKURA Tokyo 浅草 江戸乃舞(ステイサクラトーキョーアサクサエドノマイ)」

ホテル

かっぱ橋を抜け墨田川方面に少し移動したところ、細長い新緑の草木をなびかせる爽やかな軒先のホテルがある。Stay SAKURA Tokyo 浅草 江戸乃舞(ステイサクラトーキョーアサクサエドノマイ)。ここは以前も紹介したStay SAKURA Tokyo 浅草 横綱(ステイサクラトーキョーアサクサヨコヅナ)と同じStay JAPAN運営のホテルである。入口部分の瓦屋根に、小石を敷き詰めた小さなお庭と優しい光を灯す行燈。洗練された柔らかい和の雰囲気に包まれた外観はどれをとっても趣深い。

同じ系列と言えど、デザインから雰囲気までまったく違った印象を持っているが、この違いはコンセプトにあるという。上品な雰囲気の江戸乃舞。一体何をコンセプトとしているのか土井(どい)氏に詳しく伺った。

テーマはお江戸・歌舞伎

東京浅草はかつて将軍がいる都、江戸であった。人々は皆将軍に最大の敬意を払い、住んでいるこの地も丁寧に”お江戸”と呼んだ。江戸乃舞が構えているのも浅草の地。将軍の様にお客様に敬意を払いたいという意思も相まってこのコンセプトを掲げているという。日本ならではの奥ゆかしさや和やかさを意識して、落ち着きのある「江戸風モダン」を作り上げたのだそう。そして当時の江戸で流行していたものと言えば歌舞伎である。フロントや客室までさらに江戸の雰囲気を醸すべく、内装はすべて歌舞伎のモチーフになっている。内装デザインに大きく影響してくる配色。ここでは定式幕と呼ばれる、歌舞伎の三色で構成された引幕を配色に取り入れている。一口に定式幕と言っても芝居小屋によって色は違うそうで、江戸三座という当時特に人気を博した3つの小屋を季節としてイメージ。1~3階は市村座式(初夏)、4~6階は森田座式(秋)、7~10階は中村座式(冬)と振り分けているそう。床にも特徴的な色を使い、格子など縦のラインにもこだわっていると話していた。かつてお伺いした横綱も相撲がコンセプト。ここまでに日本の伝統に重きを置いているのには何か訳があるのだろうか。

Stay JAPANは元々、外国からの旅行客を招くために京都市長とタッグを組んでできた会社である。「暮らすようにステイする」というモットーの元、高いホスピタリティでリラックス、安心して過ごせる場所を提供している。それ故に、系列のホテルはすべて背の高い外国の方にもゆったり過ごしてもらえるようベッドや浴槽も大きいサイズを使用。ベジタリアンやハラールの方にも安心のキッチンを全室完備している。京都にある施設もほとんどが和をテーマにしているのだが、ここまでコンセプトが強いものは浅草に集中している。横綱に関しては九重部屋という相撲部屋をリフォームして作ったというが、江戸乃舞はまっさらから新しく建てたものである。理由はシンプルで、近くにコンセプトのあるホテルが少ないということが影響している。和がテーマのホテルは沢山あるのだが、ここまで歌舞伎や相撲といった直接的な文化をコンセプトにしているところは少ない。観光に来たからには日中遊びに行くところだけでなくゆったり過ごすホテルでも日本の文化を感じて欲しい。また、日本の方から見ても面白いホテルを作りたいという思いから強いコンセプトを掲げるホテルを作ったという。

利用の幅が広がるコネクティングルーム

部屋に足を踏み入れる。縦のラインと和紙の様な質感が美しい壁と赤と黒で彩られた奇抜でキリっとした印象の床。ひとつひとつが個性的で目を引くところばかりだ。ここは5名収容できる大部屋で江戸乃舞でもかなり人気のお部屋なのだそう。大部屋となるとやはり国内外問わずファミリー層も多いが、今特に目的とされているのがグループ旅行での利用だ。浅草のディープな部分を写真に収めたり、触れたことのない文化が面白いと昨今はレトロが若者のブームになっている。そのため学生のグループや女の子のみでの旅行が今は非常に多い。

人気の大部屋に加えて、珍しい部屋がもう一つある。部屋を接続することができるコネクティングルームである。あまり聞き馴染みのないお部屋だが、外国のホテルではよくあるものなのだそう。例えば、寝るときはバラバラのお部屋で過ごして、ご飯の時だけ部屋同士を繋げたり、2世帯の家族やグループ、ダブルデートにも便利なお部屋だ。

特に今は気軽にご飯に行くこともなかなか出来ない状況。数人で泊まって近所のスーパーで食事を買い込んで料理をしたり、お酒を飲んで楽しんだり。こういった大人数を収容できる部屋のニーズが高まっている。

物消費から事消費へ

江戸乃舞が今意識しているのはニーズに合わせた環境整備と地域との繋がりだ。世の中が変化していく中で、客層や宿泊の目的も変わってきた。以前は外国人の方や観光がメインで来たカップルやファミリーが大半を占めていたが、今は一人旅やお籠り宿泊、リモートワークでの利用が急増している。それを受けて、ビール1本とおつまみを用意したおひとり様向けのプランを検討したり、リモート環境を整えたり。時代の流れを汲み、その時々のニーズに合わせて様々に変化している。特に今は出社できない方が宿泊することが多いようで、全室にデスクとライトを完備。また充電コード、Webカメラなど貸し出し品も多く揃えている。

また、何より今の課題は地域との交流だという。少し前の観光といえば、家電や化粧品などいわゆる爆買いを主な目的とした観光が多かった。だが、その流れも徐々に変わっていき”物”消費ではなく”事”消費という視点にシフトしてきている。現地の文化や体験、思い出に重きを置き見識を深める。少なからず、その目的を持って旅をする人々が増えてきているのだという。浅草という下町ならではの心地いいコミュニケーションの中で、更に事消費を推奨していきたい。また、江戸乃舞は花やしき付近にあるホッピー通りやかっぱ橋など更にディープな浅草の観光地のほど近くに位置する。特にかっぱ橋は道具屋さん以外にも飲食店など見るところはいっぱいあるのに地元外の人には案外知られていない。歴史あるお店も新進気鋭の新しく出来たお店もコミュニティを融合してかっぱ橋の魅力を発信したい。日本随一の観光地である浅草だからこそ、工夫して楽しんでもらい、ホテルの方もゆったりしてもらえる環境を整えていきたいと話していた。

暮らすようにステイする

京都にあるStay JAPANの施設では、巡り宿というコンセプトを掲げている。名所がいっぱいあるなかで各地にある施設に泊まりながら巡っていくというものである。土井氏はそのコンセプトを浅草に持っていきたいと話す。現在浅草にある4施設はどれも個性の違うコンセプトを持っていて何度来ても飽きない面白みのある場所ばかりである。雷門やかっぱ橋、ホッピー通り周辺など宿も含めて雰囲気を楽しんで欲しいという。

変わりゆく中でも軸にあるのは”暮らすようにステイする”という考え方。お客様に寄り添うおもてなしは変わらず、地域やプランを巻き込みより楽しんでもらう過ごし方の提案があった。

Stay SAKURA Tokyo 浅草 江戸乃舞(ステイサクラトーキョーアサクサエドノマイ)
住所  :東京都台東区千束1丁目6−3
定休日 :なし
電話番号:050-2018-7883

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